2012/02/02

2011年度第一回ワークショップ報告

平成24112日木曜日の18:30より20:20まで、大学評価・学位授与機構 竹橋オフィス会議室にて、2011年度の第一回ワークショップを実施しました。
 参加者は当プロジェクトメンバーおよび研究開発協力者を除いて約20名です。おかげ様で盛況でした。 
 ワークショップでは、プロジェクト代表が「プロジェクトの概要と展開」についてご紹介したのち、メンバー3名が各研究開発課題(「プロジェクトの選定プロセスを明確にする評価指標」「研究テーママップを中心とした政策ニーズに適合したScience Map」「研究者の追跡と評価およびそれに基づく人的資源活用の手法」)について説明を行いました。
 その後、会場の皆様方と約50分間意見交換を行いました。その際のQ&Aおよびコメントは次のとおりです。

QJSTの課題というのは、従来から調査していてとっかりやすいが、科研費はやらないのか
調:できればやりたい。学術システム研究センターの方にお話をしているが、まだ準備段階。大きなプロジェクトとJSTとの比較というかたちであれば、ある程度議論できるだろう。そこから先は中がわからないかもしれない。
Q:エリアが確立されてなく、Peer Reviewerやジャーナルがいない場合、時差が出てくる。カンファレンスなどでのリアルタイムの議論の分析に興味がある。
調:研究者そのものではなく、関連する人を知る物を同定する、などで対応。カンファレンスは電子化されていればできるが、それ以外でできるかはわからない。
標葉:アイディアでしかないが、カンファレンスペーパーのProceedingの分析などはできる。しかし、それはある程度まとまっている必要がある。萌芽的分野においてどのようなキーワードや研究者があるかを知ることはできる。近い分野の研究者をリストアップして評価する(芋蔓式)というスキームも可能かもしれない。  
調:芋づるのつるを増やすことができるかもしれない。
Q:分野間の距離に興味ある
調:今あるツールで分野間の距離は出せるかもしれない。
Q::コンテンツについて。ハイブリッド型マップがこれまで試みられなかった理由は何か。
調:アイディアは簡単なのだが、計算機のパワーの問題。
標葉:90年代初頭に限定的にやられていたが、マシンスペックとデータが足りなかった。しかし、その後そういう方向ではやられていなかった。
Q:日本において、PFKVC問題は生じていないのか。
林:海外と比べると、特定のファンドに依存しすぎているように見える。その実態把握がまずは必要。
Q:「実務家」とは誰なのか。JSTJSPSだけだと、内部の人だけでやっているように見える。そこがメインでもいいが、周辺も考えていた方がよいのではないか。 
Q:研究所の中での擬似ファンディングもある、対象を広げたほうがよい。海外で分析をやっている人はどういうポジションなのか。
調:FAの外部の研究者や、研究機関の中の専業として内部シンクタンク的な部署。  
山下:豪州では、学内シンクタンクはあるが、少数。FAではやっていないと思う。
Q:対象はアカデミアなのか。インダストリアでは、アカデミアとインダストリアの境界が曖昧なところや、論文になっていない研究もある。
調:特許などは考えている。しかしその先はなかなか難しい。協力してやっていきたい。 

コメント:ツール講習会はぜひやってほしい。科学計量学の適用限界を提示するのも重要。 
コメント:ツール講習はUstreamYoutubeで映像を公開して欲しい。
Q:人と研究テーマとインパクト、この3つの統合してほしい。HowではなくWhyが見えると良い。
調:海外事例を日本に適応するだけなら簡単。日本独自のものができればよい。